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フルーツVS野菜、どちらが風邪に効く?

  • 執筆者の写真: Kenji Yamada
    Kenji Yamada
  • 12月12日
  • 読了時間: 4分
野菜や果物を選ぶ ワイジム
野菜や果物を選ぶ ワイジム

ジムの中の会話で、クライアントの方からよくこんな話を聞きます。

「野菜も果物も毎食そろえるのは難しくて、おにぎりやサンドイッチだけで済ませてしまうことが多いんです。風邪を引きにくくするにはフルーツか野菜どちらが大切ですか?」

忙しさ、経済的負担、家事育児との両立。

これは特定の誰かではなく、私が10年以上現場で見続けてきた“みんなの悩み”です。


この質問に対して、私はいつも最初に結論をお伝えします。




フルーツか野菜かではなく「どちらも必要。ただし完璧を目指す必要はない」


「どちらが風邪に効くか」という“二択の議論”にはあまり意味がありません。

風邪予防や免疫維持は、ビタミンCの含有量だけで決まる単純なものではなく、食生活全体のバランスと、日々の生活習慣の積み重ねで決まるからです。


もちろん果物には抗酸化成分が多く、野菜には免疫に関わるビタミン・ミネラルや食物繊維が豊富です。

しかし 日本人はそもそも「どちらも足りていない」 のが現状なのです。



フルーツも野菜も、日本人は不足している


厚生労働省「健康日本21」では、

・野菜:1日350g以上

・果物:1日200g

が推奨されています。


一方、国民健康・栄養調査を見ると、実際の平均摂取量は

・野菜:約280g前後

・果物:100g未満

と、どちらも目標に届いていません。


また、ビタミンCと風邪の関係については世界的に数多く研究されていますが、

「一般の人にとって、ビタミンCを多く取れば風邪を完全に予防できる」という証拠は限定的

不足した状態を改善すると免疫機能が落ちにくくなる、という言い方が正しいように思います。


つまり本質は、

“どちらが効くか”ではなく“どちらも足りていないから、生活の中でどう補うか” にあります。




■ 現場で感じた「不足のリアル」



先ほど紹介したように、

「野菜も果物も毎食は無理です」と相談されることは珍しくありません。

仕事が忙しくてコンビニでおにぎりだけ、パンだけになってしまう。

経済的にも、毎食フルセットを揃えるのは簡単ではない。


私は、そういうクライアントに罪悪感を持つ必要はないと伝えています。

現代の生活では、野菜も果物も不足する構造になっている からです。

大切なのは、完璧を目指すのではなく、“今日できる一歩だけ” を積み重ねること



管理栄養士としての現実的な提案


では、どうすればフルーツも野菜もムリなく取り入れられるのか。



● ① 毎食でなくていい。「1日合計」で考える



例えば、朝に果物、昼はサラダ、夜は具だくさん味噌汁など、分散して摂取する事もできます。むしろ分散させる事で水溶性ビタミンなどが体内に残りやすくなると考えられます。



● ② 高価なフルーツより“続けられるもの”



バナナ・みかん・冷凍ベリーなどあなたにっとって手頃なものを選ぶことから始めましょう。「好きで続けられること」が継続への近道。



● ③ 野菜は“火を通す”と一気に量を増やせる



生野菜350gを食べるのは大変ですが、加熱すれば堆積が小さくなり、簡単に摂取できます。味噌汁・鍋・炒め物は、普段少食という方でも実践しやすくなります。



● ④ コンビニのおにぎりに“ちょい足し”する



・カットフルーツ

・ミニトマト

・トマトジュース

これだけでも「ないよりは圧倒的に良い」です。



● ⑤ 体調が落ちやすい人ほど“果物、野菜だけ”に偏らない



果物や野菜を両方を少量ずつ でも食べるのが理想ですが、マルチビタミンのサプリメントので補うことも考えましょう。必須栄養素であるビタミン類の1日推奨量を摂取する事で何かしら体調の変化を感じるクライアントさんが多数です。



私の哲学



私は10年以上多くの人の体づくりをサポートしながら、

ある確信を持つようになりました。


「口にしたもので自分自身(細胞)が作られる」


だからこそ、今日のひと口が、未来の体調・気力・免疫力をつくります。

完璧でなくていい。

けれど、小さな選択が積み重なれば、必ず体は応えてくれます。



まとめ



・風邪に“効く”のはフルーツか野菜か、という二択に意味はない

・日本人はどちらも不足している

・完璧ではなく「1日合計で少しずつ」増やせばそれで良い

・手軽な果物+加熱した野菜で十分

・今日の小さなひと口が、あなたの未来をつくる


無理のなく、あなたの生活の中に、元気でいられる食習慣をつくっていきましょう!




【参考文献】



  • 厚生労働省『健康日本21』

  • 厚生労働省『国民健康・栄養調査』

  • 文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』




 
 
 

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